論文種別 | その他 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | その他(不明) |
表題 | 【膵・胆道関連の指定難病における最新の知見】原発性胆汁性胆管炎の病態,診断,治療と予後 |
掲載誌名 | 正式名:胆と膵 ISSNコード:03889408 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | 医学図書出版(株) |
巻・号・頁 | 46(7),605-609 |
著者・共著者 | 下田 慎治 |
発行年月 | 2025/07 |
概要 | 原発性胆汁性胆管炎は,小葉内胆管の破壊とリンパ球性胆管炎を病変の首座とする慢性進行性の胆汁うっ滞疾患である。抗ミトコンドリア抗体が疾患特異的に出現し主に中年女性に発症する。男性の発症も増えてきている。第一選択薬としてウルソデオキシコール酸(UDCA)を用いる。UDCAへの反応が不十分な患者には,第二選択薬として本邦ではベザフィブラートを使用する。現在ペマフィブラートの治験が疾患適応の拡大目的で進行中である。これらはペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)アゴニストであるが,他のPPARアゴニストの治験も始まっている。これまでの治療目標はアルカリホスファターゼ(ALP)値を正常値上限の1.67倍あるいは1.5倍未満に減少させることであった。将来的には,早期の多剤併用療法によりALP値を正常化させることで,更なる長期予後の改善が期待できるか検証が必要である。また皮膚そう痒や疲労感など患者の生活の質(QOL)の改善も重要な治療目標であり,これらの症状を緩和するための臨床試験も進行中である。今後はすべての患者がリスク層別化に基づく治療を受けられるようになることが大きな目標となる。(著者抄録) |
文献番号 | Z804480002<Pre 医中誌> |