言語種別 | 日本語 |
種別 | 部分執筆 |
表題 | 【血友病診療・最近の話題】血友病と加齢疾患 |
書名 | 日本血栓止血学会誌 |
版・巻・頁 | 32,26-32 |
出版社 | (一社)日本血栓止血学会 |
出版地 (都市, 国名) | 日本 |
著者・共著者 | 長尾 梓 |
発行年月 | 2021/02 |
概要 | 近年、血友病患者の生活の質は劇的に向上し、平均余命は高くなりつつあるが、その反面高血圧や心血管疾患・血栓性疾患などの加齢に関連する合併症の報告が増加し、いくつかの前向き研究も進行中である。重症血友病における虚血性疾患の発症率は、その凝固能の低下ゆえに一般集団よりも低いとする報告がほとんどだが、非重症血友病の罹患率は一般集団と同じであると報告されており、定期補充療法が浸透し、非凝固因子製剤も広く使われるようになった今後は、重症血友病患者においてもその発症率が上昇する可能性が考えられる。虚血性疾患を合併した血友病患者の「止血」と「抗血栓」のバランスをどう取るかは非常にChallengingなテーマであり、今後ガイドラインの作成が望まれる分野でもある。本総説では、その他悪性腫瘍、インヒビター、骨密度低下も含め日本人成人血友病患者の現状と、現時点で最新の問題点とその状況について概説する。(著者抄録) |