言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 原発性脳出血連続例における医原性脳アミロイド血管症:単一施設後ろ向き調査 |
会議名 | 第50回日本脳卒中学会学術集会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎森川正康, 村上綾, 銅山達哉, 池田宗平, 三宅浩介, 武田純一, 中村正孝, 國枝武伸, 高橋牧郎, 埜中正博, 藥師寺祐介 |
発表年月日 | 2025/03/06 |
開催地 (都市, 国名) |
大阪 |
開催期間 | 2025/03/06~2025/03/08 |
概要 | 【目的】開頭手術, 屍体硬膜移植後から数十年を経て生じるとされる医原性脳アミロイド血管症(iCAA)の主要な臨床表現系は脳出血である. 我々が報告をした開頭手術痕を契機にiCAAの診断をした症例を含め, iCAAの知見は主に症例報告に基づいている. 本研究の目的は原発性脳出血の中でiCAA関連脳出血疑い症例の割合を調べることである. 【方法】2006年1月1日から2024年5月末日までに当院に入院した脳出血患者候補を後ろ向きに抽出し, その中から診療録・画像情報を用いて原発性脳出血患者を特定し, 既報のCHARTSに従い血腫部位を決定した. 開頭手術痕は頭部CT骨条件で確認し, 診療録で開頭手術既往を確認できれば開頭手術歴ありとした. 既報に従い開頭手術から脳出血発症までの期間が26年以上のものをiCAA疑い症例, 独自の規定で同期間を20年以上のものをiCAA疑い可能症例とした. 【結果】原発性脳出血連続1221例のうち, 脳葉出血発症前に開頭手術痕があったのは30例(2.45%)であった. iCAA疑い症例2例(0.16%)で, iCAA疑い可能症例は3例(0.25)%であった. 全例で大脳皮質や皮質下白質に血腫を認め, 小脳や脳深部白質には血腫はなかった. 開頭手術から脳出血までの年数と脳出血発症時の年齢は, それぞれ41年/46歳, 28年/76歳, 23年/77歳であった. 【考察】現在のiCAAの診断基準に合致する55歳未満の症例は1例のみであったが, 55歳以上にも類似症例が認められた. 近年我々は55歳以上のiやくCAA疑いの症例シリーズを報告しており, 今回の結果を鑑みると, 高齢者の脳葉出血も含めたICAAのサーベイランスが必要かもしれない. |