言語種別 日本語
発表タイトル ADに対する抗Aβ抗体治療の予後予測モデル構築のための前向きDB研究:HIRAPAR study
会議名 第66回日本神経学会学術大会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎銅山達哉, 池田宗平, 森川正康, 村上綾, 峠理絵, 中村正孝, 嶽北佳輝, 黒川弘晶, 宇都宮啓太, 髙橋牧郎, 近藤誉之, 谷川昇, 加藤正樹, 藥師寺祐介
発表年月日 2025/05/23
開催地
(都市, 国名)
大阪
開催期間 2025/05/21~2025/05/24
概要 【目的】アルツハイマー型認知症に対する抗アミロイド抗体製剤が2023年に本邦で承認され、認知症診療の在り方が大きく変化した。しかし、実臨床での予後、副作用の頻度や予測因子については不明な点が多い。本研究は抗アミロイド抗体治療に関する臨床情報、画像情報、遺伝子情報を含むデータベースを構築し、治療による予後や副作用の発現因子の特定と予後予測モデルの構築を目的とする。【方法】2029年3月31日までに当院および関連病院の脳神経内科および精神神経科を軽度認知障害、軽度アルツハイマー型認知症疑いで受診し、抗アミロイド抗体治療の検討または中止が行われた患者を前向きに登録する。主要観察期間は登録から18か月後もしくは抗アミロイド抗体製剤の投与中止時までとし、患者背景、画像検査、生理機能検査、血液検査、心理検査、髄液検査、遺伝子検査情報を収集する。主要評価項目はアミロイド関連画像異常(ARIA)および認知症周辺症状の発現とし、副次評価項目は認知機能障害の予後、身体機能予後、ARIA以外の有害事象とする。登録時のMRI所見別にCox比例ハザードモデルを用いてハザード比を推定し、累積イベント発症率を解析する。【結果】2024年9月よりプロトコールに則り本研究への登録を開始した。【結論】抗アミロイド抗体治療によるARIAはApoE遺伝子を含む遺伝情報との関連が指摘されており、その出現率にも人種差が存在する。本研究では、T2*、磁化率強調画像、3D T1WIを含む詳細な画像情報と遺伝情報を収集し、脳アミロイド血管症の神経画像マーカー判読結果を取り入れた解析を通じ、ARIA、及び予後関連因子を同定することで、本邦独自のアルツハイマー病で見られるARIA、及び予後関連因子を探索していく。