言語種別 日本語
発表タイトル 胆摘後の胆汁瘻・腹腔膿瘍・結腸穿通を伴う肝門部胆管閉塞に対するHybrid Endoscopic Management
会議名 第125回 日本消化器病学会近畿支部例会
学会区分 地方会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者津留 和沙, 豊永 啓翔, 糸井 隆夫, 島谷 昌明, 折野 匡洋, 松本 浩尚, 高山 拓也, 中川 達矢、高山 昇之, 高岡 亮
発表年月日 2026/09/19
開催地
(都市, 国名)
大阪 グランキューブ大阪
概要 胆摘後の胆汁瘻・腹腔膿瘍・結腸穿通を伴う肝門部胆管閉塞に対する
Hybrid Endoscopic Management 胆膵疾患に対する内視鏡治療にお
いて、ERCP/EUS 関連手技の複合的アプローチ(Hybrid Endoscopic
Management)が有効性を発揮した 1 例を報告する。70 代男性。腹
部大動脈瘤手術中断の既往後、急性胆嚢炎に対し腹腔鏡下胆嚢摘出術
を施行。術後 1 ヶ月で発熱・腹痛・黄疸が出現し、胆汁瘻・胆管周囲
膿瘍を伴う肝門部胆管閉塞と診断された。4 ヶ月間保存加療されたが、
増悪寛解繰り返し、症状が遷延したため当院転院となった。画像所見
では胆嚢摘除部位に膿瘍腔を認め、総胆管は牽引され肝門部で閉塞、
肝内胆管拡張を呈した。ERCP で胆嚢管断端および上部胆管から膿瘍
腔への造影剤漏出を確認。膿瘍腔は横行結腸にも穿通していた。また、
上部胆管の高度狭窄・屈曲により経乳頭的アプローチが困難であった
ため、まず EUS-HGS を施行し、Trans-ESCR による胆管閉塞部の再
開通を試みたが、胆管狭窄・屈曲のため胆管外の膿瘍腔へガイドワイ
ヤー(GW)が逸脱したため、ESCR へ 6mm 金属ステント留置して
胆管炎を制御した。続いて透視下に下部消化管内視鏡を行い、OTSC
を用いて結腸穿通部を閉鎖した。ESCR 瘻孔形成後 , 胆管再開通目的
に、ERCP と Trans-ESCR を併用。膿瘍腔へは Trans-ESCR, ERCP
いずれでもアクセスできることから、膿瘍腔を介した Rendez-vous
法を考案し、Trans-ESCR 側から膿瘍腔にガイドワイヤーを留置後、
経乳頭的に GW を把持。膿瘍腔を利用して胆管の屈曲を直線化し、
乳頭部側から 7Fr プラスチックステントを左肝内胆管まで留置する
ことに成功した。複雑な解剖学的変位と多臓器合併症に対し、各内
視鏡手技を柔軟に組み合わせることで外科的介入を回避し、良好な
経過を得た。本症例は、難治性胆道疾患に対する Hybrid Endoscopic
Management の有用性を示す貴重な例と考える。